調査団報告2022年4月

生き物報告データの使いみち : 特定外来生物オオキンケイギクでの事例

生命のにぎわい調査団では、調査対象種の1つとして特定外来生物に指定されているオオキンケイギクの生育に関する情報を収集してきました。今回、これまでに得られた情報(2008年から2021年までのデータ)から分かってきたことについて紹介します。なお、関連する内容として、生命のにぎわい通信の第62号にて紹介しています。

オオキンケイギク(撮影者 : a0826)

オオキンケイギクは北アメリカ原産の多年草で、30-70cmほどの高さに、直径5-7cmほどの綺麗な黄色い花を咲かせます。5-7月頃に、道端等の身近な環境で開花が見られるようになります。

千葉県におけるオオキンケイギクの生息状況

2008年から2021年にかけて、生き物報告に投稿されたオオキンケイギクのデータを整理し、県内における分布状況を地図化してみました。

生き物報告に投稿された情報をもとに作成したオオキンケイギクの分布図

国土交通省の国土数値情報ダウンロードサービスに公開されている標高の地図に、生き物報告により得られた分布図を重ねました。その結果、オオキンケイギクは標高の低い県北西部を中心に、野田市、銚子市、館山市にかけた千葉県広域に分布が広がっていることがわかりました。

建物用地面積と分布

オオキンケイギクの分布に建物用地面積を重ねた地図

次に、国土交通省の国土数値情報ダウンロードサービスにて公開されている建物用地面積(単位は㎡)のデータをもとに作成した地図に、オオキンケイギクの分布を重ねたところ、建物用地面積の広い市街地を中心に分布を拡大していることが分かってきました。

その一方で、県北東部や房総丘陵の広範囲からはほとんど分布が確認されていません。これらの地域はオオキンケイギクの分布には不適なのでしょうか(そもそも定着できない)、実際には生息しているけれど調査が行われていないだけなのでしょうか、まだ定着していないだけなのでしょうか。

この問いに答えるためには、分布が確認されていない空白地域においても調査を行う必要があります。そこで、地図にあるようにオオキンケイギクの分布が確認されていない地域において生育を確認した際は、是非とも生き物報告へとご投稿いただけますと幸いです。

今回紹介したように、生き物報告により得られた膨大なデータを整理して地図上で示すことにより、千葉県におけるオオキンケイギクの生息状況の全体像や分布に影響していると思われる要因を把握することができるようになりました。今後も、生き物報告により得られたをデータを整理・分析し、生息状況を把握できるよう努めてまいります。

調査団報告 2022年4月 

*希少生物は保護等の理由により、発見場所を非表示にする場合があります(緯度 : 35、経度 : 140 の位置を表示する設定にしています)。

4月分のデータ(Excel)は以下のリンクよりダウンロードできます

ただし、無許可で報告データを公開することを禁じます

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皆さんからいただく報告の中には、希少な生物の発見、生息状況の新たな発見、活き活きとした生きものの営み等の写真が多くあり、事務局としても大変楽しませていただいています。

外来種対策:外国産の生きもの・外来生物、国内でも他地域の生きもの・移入生物は、県内に放さないでください。
飼育した生きものは責任をもって、最後まで飼いましょう。外来生物によって、日本の在来の生物(植物、動物)は、大きな影響を与えられています。国内、千葉県の生態系と生息する生きものを守るためには,知る、調べる、行動する/駆除するなどが必要になっています。

外来生物に関する情報は

環境省「 環境省HPー外来生物法のウェッブページ 」をご覧ください。

  • 外来生物被害予防三原則
  • ~侵略的な外来生物(海外起源の外来種)による被害を予防するために
  • 1.入れない
  • ~悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない
  • 2.捨てない
  • ~飼っている外来生物を野外に捨てない
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  • ~野外にすでにいる外来生物は他地域に拡げない。
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