樹々の緑ががだんだんと色濃くなってきました。
過ごしやすい季節は駆け足で去りつつあり、そろそろ暑さへの対策を考えなくてはなりません。
車に乗っていて、遠くに群生する竹林の場所をカーナビで見てみると、川筋にあたることがよくあります。
タケはその生育に大量の水を必要とし、地下茎を地中に張り巡らすため、以前は川やため池の護岸として植えられることもあったようです。
タケはイネ科タケ亜科に属する常緑性の多年生植物です。
高さ20mにもなるタケがイネの仲間?と意外な気もしますが、タケは草のようでもあり樹木のようでもある、そしてそのどちらとも違う生態を持った不思議な植物なのだそうです。
日本に生育するタケは20種ほどあるそうで、代表的なものにマダケ、モウソウチク、ハチクがあります。
それぞれの特性により、工芸品や建築材料、食用、食器や調理器具など様々に利用されています。
地下茎の節にある芽から生じるタケノコは、大量の水を吸ってぐんぐん大きくなります。中には一日に120cm伸びた記録もあるそうですが、半年もすると立派な若竹に成長し、それ以上高くはなりません。
樹木で幹にあたる「稈(かん)」と呼ばれる部分には節があり、中はかぐや姫でおなじみの空洞となっているため、樹木のように毎年年輪を重ねて太くなっていくこともありません。
タケは繁殖力が強く、地下茎は1年に5m以上も伸びた記録があるほどで、毎年タケノコを生じてどんどん増えていきますが、ひとたび花が咲くと地下茎でつながった株すべてが枯れてしまうといわれています。
モウソウチクは67年周期、マダケとハチクは120年周期で開花するといわれます。
タケの開花メカニズムはいまだに謎に包まれており、君津市にある東京大学千葉演習林では、モウソウチクの開花周期実証試験を1934年から300年計画で続けているそうです。
昔からタケは私たちにとって身近な存在であり、生活になくてはならない存在でした。
タケを食べたり竹藪を生活の場にする生き物はほかにもたくさんいるそうです。
私にはパンダくらいしか思い浮かびませんでしたが、皆さまからの生き物報告にはタケやササを食草とする昆虫たちが多数投稿されています。
その一部をご紹介します。写真には団員番号と種名を付記しました。


















図鑑にタケとササの違いが書いてありました。
タケノコ時代の皮が成長を終えると落ちるのがタケ、落ちずに幹にあたる稈(かん)の部分が縞模様に見えるのがササなのだそうです。
また、タケは節の部分を見ると種類がわかるものがあるそうです。
マダケとハチクは輪が2本あり、凸状に隆起した輪(節輪・せつりん)の下に線状の輪(稈鞘輪・かんしょうりん)があります。ハチクはマダケにくらべて表面が白みを帯びているため区別がつくそうです。
モウソウチクの節は輪が1本で、稈鞘輪しかありません。
見るべき場所がわかると、それだけ世界が広がっていくような気がします。



2026年4月の皆さまからの報告は372件でした。
内訳は鳥類146件、昆虫145件、維管束植物39件、は虫類11件、両生類10件、クモ・ムカデなど8件、哺乳類5件、魚類4件、貝類3件、地衣類・菌類1件でした。
また、調査対象の生き物は75件、調査対象以外の発見生物は297件でした。
参考文献
内村悦三『タケ・ササ図鑑 ~種類・用途・特徴~』創森社(2005)
久本洋子監修『身近で不思議なタケの生態に迫る!』農林水産省webマガジン aff(あふ)2021年3月
ちばの竹/千葉県 2025-11-18,
https://www.pref.chiba.lg.jp/shinrin/shinrin/rinsanbutsu/take.html(2026-4-30)