調査団報告2026年1月

春を想い、春を探す、季節報告

2月4日は立春です。

にぎわい調査団 春の季節報告は、ウメの開花のあとは ウグイスの初鳴き、両生類の卵と続きます。

両生類の対象生物リストにあるアズマヒキガエル(卵)、モリアオガエル(卵)、アカガエル類(卵)、トウキョウサンショウウオ(卵)は、親がその場にいなくても、産み付けられた卵塊(らんかい)・卵のうの形でそれぞれを識別することができます。

過去の記録の平均では、卵の発見報告で最も早いのはアカガエル類で2月2日、次はトウキョウサンショウウオの2月23日、アズマヒキガエルの3月13日と続きます。一番遅いのはモリアオガエルの記録で、5月26日となっています。

にぎわいの投稿写真でご紹介します。写真には団員番号と名称を付記しました。

早春の田んぼの水たまりなどで、両手ですくいあげられそうなぶよぶよのかたまりを見つけたら、それはきっとアカガエル類の卵塊です。冬にしては暖かい雨が降った夜などに冬眠から覚めて産卵し、再び眠りについて春を待つのだそうです。

トウキョウサンショウウオは、クロワッサンのような形の卵のうを浅い水辺などに産卵します。環境省レッドリスト2020では絶滅危惧Ⅱ類(VU)、千葉県レッドリストでは最重要保護生物(カテゴリーA)に選定されています。また、種の保存法により特定第Ⅱ種国内希少野生動植物種に指定されています。見つけたら、場所は公開せず、そっと見守ってください。

水の中で長い長い紐がとぐろを巻いているように見えるのは、アズマヒキガエルの卵塊です。繁殖は複数のオスがメスを奪い合うカエル合戦の大混乱のうちに行われます。産卵のあとは春眠し、暖かくなるのを待って活動を再開します。

モリアオガエルの産卵は初夏の声を聞くころ。湿地の水際や水辺に張り出した木の枝などに、クリーム色の泡状の卵(泡巣)を産み付けます。

ウレタンフォームのような泡で守られたモリアオガエルの卵と違い、水の中にある卵はプルプルしたゼラチン質の卵のうに包まれています。卵のうは、乾燥や懸濁物の混入、病原体などから卵を守り、また、卵に含まれるメラニン色素は、太陽の紫外線から卵を守る働きを持っています。

調査対象生物のリストにはありませんが、千葉県に生息するカエルの仲間は他にもいます。地域によっては産卵時期が異なる場合もありますが、概ね早春から初夏にかけて産卵します。

皆さまからの投稿写真を一部ご紹介します。団員番号と種名の後に、目安となる産卵時期を付け加えました。

早春の雨の夜、にぎやかに響くカエルの声を聞いて「まだ寒いのに、もう起きてしまって大丈夫なのかな」と思っていました。産卵後、暖かくなるまで再び眠りにつくとは知りませんでした。

水たまりにカエルの卵を見つけたら、大仕事を終えたカエルたちに思いをはせることにいたしましょう。

寒い中大変だったね。

暖かくなるまで、もう少し眠っておいで。

2026年1月の皆さまからの報告は38件でした。

内訳は鳥類34件、維管束植物3件、哺乳類1件でした。

また、調査対象の生き物は6件、調査対象以外の発見生物は32件でした。

参考文献

カエル探偵団編 見つけて検索!日本のカエルフィールドガイド 文一総合出版 2020年

生物多様性ちばニュースレター No.73 千葉県のカエルを指名手配 千葉県生物多様性センター 令和4(2022)年3月

生物多様性ちばニュースレター No,21 房総に山に生きるヤマアカガエル 千葉県生物多様性センター 平成23(2011)年1月    

調査団報告 2026年1月

1月分のデータ(Excel)は以下のリンクよりダウンロードできます

ただし、無許可で報告データを公開することを禁じます