千葉県環境生活部自然保護課Chiba Biodiversity Center生物多様性センター

千葉県レッドデータブック(動物編)2011年版 目次

平成23年4月26日掲載

千葉県レッドデータブック動物編2011年改訂版の表紙写真

 千葉県では、千葉県環境基本計画で掲げた「自然との共生」の理念のもとに「生物多様性の確保」という観点から、県内における絶滅のおそれのある野生動植物の現状と保護のあり方を明らかにするため、千葉県レッドデータブックやレッドリストを発行してきました。
 動物を対象とした、千葉県として最初のレッドデータブック、千葉県の保護上重要な野生生物−千葉県レッドデータブック−動物編が刊行されたのは、2000年3月のことでした。2006年3月には、リスト掲載種の見直しが行われ、これは< 2006年改訂版>(通称レッドリストと呼ばれる)としてまとめられました。
 今回、その後の状況の変化と調査結果を踏まえて、レッドデータブックの改訂を行いました。

(1)選定の体制

 平成19年度に「千葉県レッドデータブック改訂委員会」が設置され、このなかに8名の専門家からなる動物部会がつくられました。
この部会で、多くの研究者、専門家、県民による各種調査や資料収集の結果が検討され、選定が行われました。動物部会委員は次の通りです。

 宮野 伸也 (動物部会長:昆虫類) 千葉県立中央博物館
 望月 賢二 (魚類)     元千葉県立中央博物館
 長谷川雅美(両生・爬虫類)  東邦大学理学部
 朝倉  彰 (甲殻類)    神戸大学理学部
 落合 啓二 (哺乳類)    千葉県立中央博物館
 黒住 耐二 (貝類)     千葉県立中央博物館
 桑原 和之 (鳥類)     千葉県立中央博物館
 萩野 康則 (多足類)    千葉県立中央博物館

(2)対象とする野生生物

  動物編で検討対象とした分類群は次の通りです。
  哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類(汽水・淡水)、昆虫類、クモ類、陸産及び陸水産甲殻類、十脚甲殻類、多足類、貝類

(3)レッドデータブックのカテゴリー

  千葉県レッドデータブック改訂委員会で検討した結果、植物編の改訂から新たに野生絶滅生物(EW)が設けられています。また、雑種については、参考資料としてカテゴリー外の保護参考雑種(RH)として扱うことになっています。なお、(EW)(RH)とも、動物編では該当する種がありませんでした。  本書で用いられているカテゴリーと環境省のカテゴリーの対応は次の通りですが、選定の基準は必ずしも一致していません。

環境省RL(2007) 千葉県RDB(2009‚ 2011)   
絶滅(EX)
消息不明・絶滅生物(X)
野生絶滅(EW)
野生絶滅生物(EW)
絶滅危惧ⅠA類(CR)
最重要保護生物(A)
絶滅危惧ⅠB類(EN)
重要保護生物(B)
絶滅危惧Ⅱ類(VU)
要保護生物(C)
準絶滅危惧(NT)
一般保護生物(D)
情報不足(DD)
絶滅のおそれのある地域個体群(LP)
保護参考雑種(RH)



(4)選定の結果

今回の選定で、掲載種は全部で902種となり。前回(平成18年、873種)よりも29種増加しました。消息不明・絶滅生物(X)はヨタカ、エゾトンボなどが加わり前回より4種増加しました。最重要保護生物(A)はイソシギ、トウキョウサンショウウオ、ニホンイシガメ等が加わり、前回より23種増加しました。なお、トウキョウサンショウウオ及びニホンイシガメは特定外来生物アライグマによる捕食の影響が高まっているためにBからAへ変更されました。選定から外れた種はメジロ、アオサギ、セグロセキレイ等24種です。

千葉県の保護上重要な野生動物 分類群・カテゴリー別掲載種数

( )内は、前回(平成18年)のリストの種数。

   カテゴリー
分類群  
消息不明・絶滅生物(X)最重要保護生物(A)重要保護生物(B)要保護生物(C)一般保護生物(D)総計
脊椎動物哺乳類3(3) 2(2)5(3)7(9)17(17)
鳥類19(17)42(39)35(32)43(55)22(26)161(169)
爬虫類0(1)2(1)4(5)1(2)5(5)12(14)
両生類 4(3)3(4)3(3)1(1)11(11)
汽水・淡水産魚類2(2)3(2)9(5)7(7)7(6)28(22)
脊椎動物 小計24(23)51(45)53(48)59(70)42(47)229(233)
無脊椎動物昆虫類30(23)91(78)82(74)115(113)78(79)396(367)
クモ類  3(3)2(2)3(2)2(2)10(9)
甲殻類1(1)12(8)4(4)5(5)13(13)35(31)
多足類3(3)12(12)12(12)8(8)1(1)36(36)
貝類20(24)79(79)55(49)31(30)11(15)196(197)
無脊椎動物 小計54(51)197(180)155(141)162(158)105(110)673(640)
合計78(74)248(225)208(189)221(228)147(157)902(873)

◊野生絶滅生物(EW)と保護参考雑種(RH)の該当種はなかった。


全体版  一括ダウンロード(PDF形式:213MB)

以下は分割版

はじめに

改訂にあたって

レッドデータブック作成の目的及び背景
1. 選定の概要
2. 選定の結果

1Pから10Pまで(PDF形式:1.08MB)

  1. 保護上重要な脊椎動物
    1.哺乳類(PDF形式:3.23MB)
    2.鳥類(PDF形式:26.0MB)
    3.爬虫類・両生類(PDF形式:5.38MB)
    4.汽水・淡水産魚類(PDF形式:4.14MB)

  2. 保護上重要な無脊椎動物
    カラー図版(PDF形式:3.58MB)
    1.昆虫類 (PDF形式:105MB)
    2.クモ類 (PDF形式:2.63MB)
    3.陸産及び陸水産甲殻類(PDF形式:1.26MB)
    4.十脚甲殻類(PDF形式:284KB)
    5.多足類(PDF形式:8.41MB)
    6.貝類(PDF形式:38.6MB)  
変更点一覧(PDF形式:105KB)
  Ⅲ.付録(PDF形式:893KB)
1.選定種一覧
2.国・他都県との対照表
3.種の分布情報文献一覧
4.旧市町村位置図
索引(PDF形式:1.08MB)

掲載種リスト (EXCEL形式:51KB)‚  (PDF形式:460KB)
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