落葉して見通しの良くなった木立で、ジョウビタキに会いました。
ジョウビタキやツグミ、カモ類などは、北の地方で子育てをして、この季節になると、より暖かい場所を求めてやってきます。
千葉の冬は、ここに住む私たちには十分寒く感じられますが、「避寒」に訪れる冬鳥にとっては過ごしやすい暖かさなのかもしれません。
街路樹も葉を落とし、鳴き声に振り仰げば小鳥の姿を見ることができるようになりました。池にはカモが浮かび、干潟では旅の途中のシギやチドリが、食べ物を探す姿が見られます。
冬はバードウォッチングに最適な季節です。
調査団発足以来、皆さまからたくさんの投稿をいただいています。その一部をご紹介します。写真には種名と団員番号を付記しました。







総投稿数のベスト3は、概算で、1位ツグミ(約760件)、2位アオジ(約300件)、3位ジョウビタキ(約240件)でした。
見つけた日は、ツグミとアオジは11月~翌4月にかけて、ジョウビタキは10月~翌3月の間でした。














総投稿数のベスト3は、概算で、1位コガモ(約2,740件)、2位マガモ(約2,060件)、3位カンムリカイツブリ(約1,920件)でした。
見つけた日は、コガモは10月~翌4月にかけて、マガモは10月~翌3月、カンムリカイツブリは11月~翌3月の間でした。
毎年渡ってくる鳥たちの中には、去年と同じ個体はどれくらいいるのでしょうか。
野鳥の寿命を正確に知るのは事実上不可能に近いことですが、足環による標識調査で「生存期間確認記録」がわかっている種もあります。
山階鳥類研究所によると、1961年から2017年の間に行われた日本の標識調査でわかった最長生存期間は、ユリカモメ27年1ヵ月、オナガガモ23年、アオジ14年3ヵ月、ツグミ5年3ヵ月などとなっています。
あくまでも標識調査による記録ですので、平均的な寿命とは違うのでしょうが、今年姿を現した鳥たちの中には、去年もここで冬を過ごしたお馴染みさんがいるのかも知れません。
彼らが来年もまた来て、安心して暮らすことができるように、生命のにぎわいが続いていくことを願ってやみません。
2025年11月の皆さまからの報告は103件でした。
内訳は鳥類40件、昆虫39件、維管束植物13件、魚類4件、両生類2件、クモ・ムカデなど2件、は虫類1件、哺乳類1件、地衣類・菌類(キノコなど)1件でした。
また、調査対象の生き物は20件、調査対象以外の発見生物は83件でした。
参考文献
山階鳥類研究所著 足環をつけた鳥が教えてくれること 山と渓谷社 2024年