調査団報告2024年2月

令和5年度 生命のにぎわい調査フォーラムを開催しました

千葉県では、身近な生きものの調査を通じて県内の自然の状態を知り、生きものとその生息地や生態系をどのように守っていくかを考えるために、平成 20 年夏に「生命のにぎわい調査団」を発足させ、現在までに延べ1,800名を超える団員が入団しています。

今年度も「生命のにぎわい調査フォーラム 」を開催しましたので、その概要を紹介します。調査フォーラムでは団員間やセンター職員との交流を行うとともに、自然観察技術向上のための情報提供や調査団員からの事例紹介が行われます。

今年度は3月2日(土)フォーラムを開催し、40名以上の方にご参加いただきました(参加対象は調査団員ですが、団員ではない方も同伴者として参加できます)。

発表内容

R5年度の調査フォーラムでは、センターから3名、調査団員からは5名の発表がありました。以下で、発表タイトルを紹介します。

センター職員による発表

1.千葉県レッドデータブック植物・菌類編2023年改訂版の紹介(下稲葉)

まず、レッドデータブック担当の下稲葉より、2023年に改訂版が公開された「千葉県レッドデータブック植物・菌類編 2023年改訂版」について報告しました。絶滅危惧種の各ランクの選定基準やその変更点、新たにランクが上がった種や下がった種などの概略を紹介しました。


2.外来種をめぐる近年のトピック(村井)

次に、外来種担当の村井からは近年新たに特定外来生物へと指定された生き物を中心に、その影響や見分け方などを紹介しました。主に、新設された条件付特定外来生物(アカミミガメ、アメリカザリガニ)や新たに特定外来生物に指定された外来カミキリムシ類等の昆虫に関する情報提供を行いました。


3.生き物調査の結果報告(加賀山)

最後に、にぎわい調査団担当の加賀山からは、生き物報告に投稿されたデータを整理し、調査対象生物や分布拡大中の外来種の分布図を作成した結果を報告しました。分布図をもとに野生生物の生息状況を紹介するとともに、県民参加型生物モニタリングに残された課題と解決策を整理しました。

調査団員による発表

調査団員からは、以下にあるように、各団員が千葉県内で取り組んでいる活動の紹介や生き物の観察方法などの紹介がありました。

1.千葉市中心部の都川と周辺に生息する自然生物紹介(団員番号:a0195)

2.四街道市内で見つかった特定外来生物の現状(団員番号:a0285)

3.谷津の保全と生態系(団員番号:a1696)

4.2023夏 がんばれ検見川コアジサシ(団員番号:a1617)

5.タカ・ハヤブサに出会う(団員番号:a0512)

フォーラムの様子

写真は受付の様子です。会場は千葉県立中央博物館内の講堂で、職員が受付を担当しています。受付では、当センターが発行している生物多様性ちばニュースレターの最新号やバックナンバーを配置し、欲しい方が持ち帰れるようにしています。

こちらはフォーラムの開催風景です。講堂にはたくさんの椅子が準備され、立ち見することなくリラックスした状態で講演を聞くことができます。

同時開催写真コンテスト

にぎわいフォーラムと並行して、生命のにぎわい調査団 写真コンテストを同時開催しています。団員より応募のあった写真を展示し、フォーラム参加者は好きな写真2点に投票することができます。投票結果をもとに、最優秀賞、優秀賞、センター賞、大島賞の4つの賞が決まります。

投票により、以下4点の作品が受賞作品として選ばれました。受賞した4点の作品は、生命のにぎわい調査団HPの写真ページからご覧いただけます。以下、4点のタイトルを紹介します。

最優秀賞:ニホンイタチ

優秀賞:ニジュウシトリバの仲間

センター賞:草みち行進

大島賞:寒風の哀愁

令和6年3月5日から5月6日まで、生命のにぎわい写真コンテストに応募のあった作品を、千葉県立中央博物館にて展示しています。受賞作品を含め、どれも各生物の生き様や特徴を上手く捉えて撮影された写真ばかりです。中央博物館へご来場された際は、是非とも写真展を見学していただけますと幸いです。詳しくはこちらのリンク

調査団報告 2024年2月

2月分のデータ(Excel)は以下のリンクよりダウンロードできます

ただし、無許可で報告データを公開することを禁じます

調査団報告月別一覧へ戻る

団員の方で、住所/電話番号/メールアドレスの変更があった方は、事務局までお知らせください。

お問合せ先:生物多様性センター 調査団事務局 <monitor@bdcchiba.jp>

調査団員の皆様へ

住所・電話番号・メールアドレスの変更があった場合は、調査団事務局のメールアドレスへご連絡ください。(団員番号と氏名をお忘れなく)
住所・電話番号の変更の場合で、メールを使われない方は、FAXまたは電話にてご連絡ください。

生き物を発見された際はまず、その生き物の写真を撮り、お手持ちの図鑑で調べてみてください。そして、「○○○」だと思うが特徴が少し違う、といったところまで調べていただけると助かります。
報告で種名が不明になっていた場合や、報告写真から判定して種名を変更した場合は、各月の報告一覧には、事務局で判定した種名を記入しています。
皆さんからいただく報告の中には、希少な生物の発見、生息状況の新たな発見、活き活きとした生きものの営み等の写真が多くあり、事務局としても大変楽しませていただいています。

外来種対策:外国産の生きもの・外来生物、国内でも他地域の生きもの・移入生物は、野外に放さないでください。
飼育した生きものは責任をもって、最後まで飼いましょう。外来生物によって、日本の在来の生物(植物、動物)は、大きな影響を与えられています。国内、千葉県の生態系と生息する生きものを守るためには、知る、調べる、行動する/駆除するなどが必要になっています。

外来生物に関する情報は

環境省「 環境省HPー外来生物法のウェッブページ 」をご覧ください。

  • 外来生物被害予防三原則
  • ~侵略的な外来生物(海外起源の外来種)による被害を予防するために
  • 1.入れない
  • ~悪影響を及ぼすかもしれない外来生物をむやみに日本に入れない
  • 2.捨てない
  • ~飼っている外来生物を野外に捨てない
  • 3.拡げない
  • ~野外にすでにいる外来生物は他地域に拡げない。
  • お問い合わせ先:
  • 千葉県生物多様性センター
    「生命(いのち)のにぎわい調査団」
  • 〒260-0852 千葉市中央区青葉町955-2
    千葉県中央博物館内
  • TEL 043-265-3601 FAX 043-265-3615
  • E-mail: monitor@bdcchiba.jp