〇セアカゴケグモとは
セアカゴケグモは「外来生物法」に基づき特定外来生物(生態系や人の身体等に影響を及ぼすおそれのある生物)として指定されています。オーストラリアが原産のヒメグモ科の仲間で、オスは体長3-4mm、メスは12-15 mmほどの大きさになる毒グモです。メスは体全体が黒色で、腹部背面に目立つ赤い模様があります。
また、ゴケグモ属(セアカゴケグモ・ハイイロゴケグモ等)の仲間は腹部腹面に砂時計のような赤い模様があります。この腹面の模様が同定のポイントとなります。
日本では夏~初秋頃が繁殖期となり成虫がよくみられます。
セアカゴケグモ(メス)
セアカゴケグモの腹面(メス)
〇セアカゴケグモの被害
セアカゴケグモは大人しく、こちらからむやみに触らない限りは攻撃性はありませんが、触ると咬まれることがあります。メスはα-ラトロキトシンと呼ばれる神経毒を持ち、咬まれると激しい痛みと嘔吐、腹部痙攣等の症状をともなうと言われています(オスには毒がありません)。
なお、既に抗毒血清が開発されており、日本では咬傷被害はあるものの死亡例は報告されていません。
〇生息環境
日当たりの良い暖かい場所で地面や人工物の窪みや穴、裏側、隙間等に営巣します。そのため、野外作業するときは、念のため軍手等を着用してください。また、野外に置かれている靴やサンダル等を履くときには中にクモがいないかも確認してください。
例:側溝のふた(グレーチング)の裏、公園のベンチの下、エアコンの室外機の下など
側溝のふた(グレーチング)
セアカゴケグモは不規則な網を張り、網に落下してきた節足動物を捕食します。
網を張るセアカゴケグモ
〇セアカゴケグモを発見した場合
「セアカゴケグモを発見した際の千葉県自然保護課や警察等へ通報及び報告は、必要ありません」
セアカゴケグモを発見された際は素手で捕まえたりせず、咬まれないように注意した上で、ご自身で駆除を行っていただくようお願いしています。
駆除の方法として靴で踏みつぶす、または殺虫剤(市販のもので可)で駆除することを薦めています。また、卵が入っている卵嚢(白い球状のもの)は棒などで取り除いて踏みつぶす等の方法により駆除をお願いします。
日本での死亡例はないものの有毒であることから、大人が安全を確認した上で対応していただけますと幸いです。
発見したクモがセアカゴケグモかどうかを知りたい場合は、当センターまでメールにて写真をお送りください。
送付先:webmaster@bdcchiba.jp
※ゴケグモ類の特徴が分かるクモの腹部(背面・腹面)の模様を鮮明に写してください。
〇セアカゴケグモに噛まれた場合
咬まれた場合の相談は、お近くの保健所へお問い合わせください。
(https://www.pref.chiba.lg.jp/kenfuku/kenkoufukushi/soudan.html#ichiran)
医療機関で治療を受ける場合は医師にクモにかまれた旨を申告し、死骸がある場合は医療機関にご持参ください。
セアカゴケグモの詳細情報